長野県は求職者向けに農業の働き方や魅力、求人をまとめたサイト「Ｊｏｂサポ！農業」を開設した。新型コロナウイルスの影響で職を失う人が増える中、職業としての農業の魅力を発信。農業法人での働き方や農業への適性チェック、実際に働く人のインタビュー動画や求人、セミナー情報を掲載する。

　県は労働力不足解消や失業者対策を重点施策と位置付ける。コロナ禍で仕事を求めている人と人材が不足している業界の事業者をつなぐ「県就業支援デスク緊急就業サポート事業（Ｊｏｂサポ）」の一環。

　農業法人での働き方では、正社員や契約社員、パートタイマーやアルバイト、将来の就農を前提に働くといった多様な働き方を紹介する。多くの女性が活躍していることや、寮や食堂の整備が進んでいることを挙げる。

　従業員のインタビューでは、農業法人での仕事のやりがいや大変な点や、仕事の流れ、家事や子育てとの両立などを動画で紹介する。

　Ｊｏｂサポやハローワークに登録する農業法人や農家の求人情報も公開。業務内容や法人のＰＲポイント、雇用形態や勤務時間、給与といった情報を掲載する。求職希望者はサイト内の無料の仕事相談窓口に登録することで、事務局担当者と面接や相談ができる。

　サイトを運営する県「Ｊｏｂサポ」事務局は「農業法人の働き方を重点的に紹介することで、求職希望者が農業を職業として身近に感じられるようにした」と説明。県農村振興課は「農の魅力を発信することで現場の労働力不足解消につなげたい」と強調する。